正解するカドについて

単純に、野崎まどファンとしての『正解するカド』についての感想を書きたいと思う。 僕にとって野崎まどはこれまで、強い現実性、もしくは現実性の先にくる現実性の中に、「超越者」的な完全体が現れる作品を描いてきたように思われる。 野崎まど、または想…

カタール航空 ハマド国際空港トランジットホテルについて

今月末、カタール航空を利用して羽田発ドーハ経由でモスクワへ向かうのですが、トランジットホテルについて、ネットに書かれていることと異なることがあったので記しておきます。 トランジットホテルについてはカタール航空のHPにこう書かれています。 以下…

お泊まり恋人ロリータ 感想続き

以前書いた感想に何故かそれなりにアクセスがあって、絶対求められてた感想じゃないよなぁと思いながらもまた似たような感想の続きを書きます。 日記のようなものなので仕方ありません。 最初に在るもの。原子や粒子の話になると思い出すものがありいくつか…

思想は一つの意匠であるか、という話

思想は一つの意匠であるか 鬱蒼としげつた森林の樹木のかげで ひとつの思想を歩ませながら 佛は蒼明の自然を感じた どんな瞑想をもいきいきとさせ どんな涅槃(ねはん)にも溶け入るやうな そんな美しい月夜をみた。 「思想は一つの意匠であるか」 佛は月影を…

お泊まり恋人ロリータ 感想

御大切、僕はこの概念を何で読んだだろうか。 このキリスト教的概念を現代の“愛”へと昇華するには現代性のある物語が必要だ。 現実的な現代性ではないものの、この作品においてはプレイした個人の中で“御大切”の概念を形成し、保たせるには十分な物語が示さ…

百合について書くぞ、おい

つぼみとひらり、が休刊して早数年、百合姫は月刊になり自称百合漫画雑誌として突き進んでいます。 百合姫はどんどん長期連載作品を増やし、僕の思う”百合原則”からどんどん外れていっているのです。 その愚痴を少々書き綴ります。 まず、僕が思う(僕が好き…

線香と樟脳と、そして少しのタバコの匂い

祖父が死んだ。 東京にいた僕は呼び出され、通夜、葬式に参列することになった。 ありがたいことに大学の忌引は一週間もあるらしく、僕は葬式が終わった後もこうして実家でブログを書いている。 線香と樟脳と、そしてタバコ。葬儀場はそんな匂いで出来ていて…

人を許した回数を数える話

ガンスリンガー・ガールという漫画がある。 ”義体”に改造された少女がテロリストと戦うお話だ。 ”義体”に一人、ヘンリエッタは組織に、そして愛情(設定としては普通の愛情とは違うけれど)を抱いている担当官のジョゼのために作った死体の数を数えている。 …

不安について

やりたいことは、たくさんある。 でも今からそれをやろうしたら、間に合うだろうか。 間に合うとしたらどれくらいの時間がかかるだろうか。 私の一生は、そのために費やされて、私は満足だろうか。 やりたいことは、たくさんある。けれどそこまで注げるもの…